難しい単語は使いこなすのが大変!!
学生時代、英語を勉強する上でやっかいだったのが、暗記しても次から次に出てくる単語。中でも動詞は文を構成する上で最も重要です。 その分、動詞に関しては多くのことを覚えなければ成りません。まずは、日本語の意味、次にヤレこの動詞の目的語は不定詞、イヤイヤ動名詞とやたらと複雑な文法事項等。。。
それを覚えるために、単語カードを作って通学電車の中で覚えたりしました。 それもこれも試験対策用で英会話なんて全然頭に無かったです。だから、文法問題や英文を訳すための勉強しがしていませんでした。
日本の英語教育に首までドップリつかり切った私の英語に対する考えを根本的に変える出来事が起こったのです。
留学して間もない頃は、学生時代に苦労して暗記した単語を使うと、「そんいいかたはしない」、「あなたの言い方は固すぎる」とか、「書き言葉のようだ」とよく笑らわれていました。
そのたびに、学生時代の苦労はなんだったのかと恨めしく思ったものです。
そんな私の英語に対する考えを180度変える出来事が起こりました。
バレンタイン・デイに知り合いのネイティブに日本でのバレンタインの盛況振りを話しました。
その日は日本でも女性が男性にチョコレートを渡す際に、「愛を告白する」のが流行であると説明しました。
その時に私は日本語の「告白する」に相当する英単語「CONFESS」を当然のように使たのです。
すると、そのネイティブは笑いながらこういったのです。
「キミは彼女に何か悪いことでもしたのか、確かに、「CONFESS」は心の中にある秘密を打ち明けることだが、それには「隠している罪を打ち明ける」意味がこめられている。つまり「懺悔する」、「白状する」の意味になるというのです。
受験英語では日本語の「告白」に相当する英単語は「CONFESS」が大正解だったのに、ネイティブはオカシイという。
脳天をハンマーで叩かれた思いとはこのことで、「ホンナラ、何と言うのじゃ!!」と危うくストレスが一挙に爆発しそうになりましたが、そこは押さえて、押さえて、「どんな単語を使えばいいのか」とジャパニーズ・スマイルを浮かべながら聞き返しました。
「そうだなぁ、バレンタイン・デイに「愛を告白する」ならば「DECLARE」の方がピッタリ来る」と答えが返ってきました。
「DECLARE」といえば、受験英語では日本語の意味は「宣言する」。オチョクッテいるのかと、思ったほど意外な単語でした。
ナンダか大げさな感じがするので、「モット簡単な言い方は?」と質問を変えてみました。
すると、「TELL」でもよいとの事。
なるほど、「TELL」なら日本語の意味は「いう」になり、「告げる」に意味的に近いのでシックリ来ました。
同じ質問を数人のアメリカ人にしてみると、やはり答えは、だいたい同じでした。
後日、この話しを他の日本人留学生にしてみると、多かれ少なかれ私と同じように受験用に覚えた単語を使って、恥をかいているようでした。
★ネイティブが使う「基礎語」って何?
それ以来、確かに回りのアメリカ人の会話を注意して聞くと「get」、「take」、「on」,[from]など,中学で習った単語を彼らは頻繁に使っていました。
調べてみると、英語には人間の基本的動作を表す16の動詞=「基本動詞」と方向や位置をす「方位語=前置詞」から成る「基礎語」と呼ばれる会話に不可欠な単語がある事がわかったのです。
確かに、日本にいるときに、受験英語は会話には役に立たないとか、英会話には中学で習う程度の単語力で十分とは聞いていましたが、ここまで色々な意味に使える=応用範囲の広い働き者の万能選手だとは思ってもいませんでした。
これが判った時には「コレだ!!」と天から一条の光がさした思いでした。
ナニを大げさに言っているのかと笑われるかもしれませんが、当時の私は必死でした。
なにせ、自分の意志を相手にうまく伝えられないのですから、その歯がゆさとクヤシサは経験した人にしかわからないでしょう。
話しをもとにもどします。ネイティブの多くはこの「基礎語」を多用して会話をしていたのです。
つまり、「基礎語」を使いこなせるようになると、多くの動詞を知らなくても日常生活のあらゆる事を表現することが可能だということがわかったのです。
善は急げということで、受信型英語=受験英語用に暗記した単語、特に「動詞」は使わないようにし、「基礎語」を使って自分の言いたいことを伝えるようにすると、笑われる回数が減ったのです。「メデタシ、メデタシ」といいたいところですが、現実はそんなに甘くはありませんでした。
依然、暗中模索の状態が続きましたが、暗闇から抜け出す方向を示す光はしっかりと見えていました。
このような試行錯誤の留学体験を通してわかったことは、多くの英単語を暗記すれば英語が喋れると思っていましたが、単に日本語に相当する英単語を辞書的に知っていてもいこなせなければ単なる無用の長物どころか、英会話力進歩の邪魔になること、それよりも、使いこなせる単語を確実物にしたほうが上達が早いということです。
特に難しい単語は限定された意味しか伝えないために、よほどその単語の意味(文化的、時代的背景)を知らなければ使えないのです。
たまたま使えることができたとしても堅苦しく聞こえる事が多いのでよほど注意しないと日常会話では使えないのです。
例えば、日本語で友人や、身内に「明日、映画に行くことに決定した」とは言いませんよね。それは英語でも同じです。
基礎語の正体とは・・・
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